今回の東北・関東地方への震災被害、本当に驚きました。

今も避難所で不安な日々を過ごされる方、安否すら確認できない方、沢山いるようです。関東地方への影響は比較的軽いものでしたが、それでも揺れを最初に感じた時はかなり覚悟するくらいの酷い揺れだったのも事実です。直下型だったら…と考えれば、震源地に近い東北地方に対してできる事を自然と考えるようになります。社会や経済をいつも通りに、というかいつも以上にまわしていくことでも力になれるかもしれません。

一応ここもディズニーの話題を投下する場として作っているので、今回は舞浜での対応を取り上げておきます。







Togetter - 「2011/3/11 ディズニーリゾートでの被災とOLCの対応」

Twitter等のツールのおかげで、割と当時のパークの様子が事細かに伝わる時代になりました。2ch系のまとめサイトにもディズニーリゾートのキャストの対応が神すぎた件なんて具合に取り上げられたり、各所で見ている限りには一定の評価があるようです。

実際のところ今回の揺れで大きな建物などハード面に被害が少なかったことも幸いしていると思います。まぁ揺れ自体が震源から離れていることもあったので、これが直下型だったらもっと深刻な事態になっていたかとは思いますが、いずれにしろ、怪我人がゲスト、キャスト共に出なかったことが本当に良かったと思います。ただ、やっぱりリゾート駐車場や舞浜駅周りを中心とした液状化現象はこの先にも大きな不安を残します。

今回の件で一番評価されているのはキャストの対応のようです。運営側の配布や的確な誘導指示などは勿論ですが、一人ひとりの従業員の対応の良さが各所で一番取り上げているように見受けられました。

キャストの多くが準社員、いわゆるアルバイトである中で、ここまで多くの評価を受けるまでになるには余程の準備があったというわけです。

ディズニーが教育に対してお金をかけている、というのは周知の事実だと思います。各種人材育成やサービス関連の書籍が出てるくらいなので、来るお客さんは勿論それなりのサービスを期待していきますし、それを受けて尚「さすがディズニー」と更に評価されている、ということが何よりも素晴らしい状態です。述べ2万人はいるというアルバイト社員でこの評判を維持していくのは本当に並大抵の事ではないと思います。

キャストが受ける教育プログラムには様々あります。ディズニーの理念を深く学んだり、自分で働くパークや施設のテーマ性を理解するものであったり。あるいは後輩への指導法なんてことも学ぶクラスがあります。キャストはステップアップしていく中で、こういったプログラムを半日、あるいは1日の稼働日を使ってローテーションで受けています。その中には防災トレーニングや救命救急などのクラスもあります。

広いパークに何万人というゲストが遊びにきます。それに対してキャストの数はそう多くありません。アルバイトであろうが徹底的に、一人一人に、緊急時の対応に関する知識と意識を持ってもらわなければ、最高の対応はできません。地震発生時にまず行うべきスピール。災害時に開設される広域避難所の場所や備蓄倉庫、AED等の場所の確認。職種毎の役割。エンターテイメントプログラム開催時の対応。怪我人への処置の仕方、運び方。ゲストを不安にさせないコツ。あらゆることをキャストは学んでいます。

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蒸気船の中まで急速に増えるAED。


こういった教育を惜しまない姿勢であるからこそ、スムーズな対応ができた事と思います。ただ、それだけではないんじゃないかな、とも思いました。実際、防災訓練や避難訓練、誰もが様々受けるものですが、本当に事が起きた際、的確な動きを迅速に取れるか、というのはもはや個人個人の意識の高さによるところが大きいと思います。以前、Twitter内でも書いたことがありましたが、ディズニーランドという場所はオンとバックがはっきりと分かれている為、常日頃から、オンステージでは平均以上のモチベーションを引き出す環境が出来上がっていると思います。そういった作りになっているからこそ、非常時の対応にも大きな混乱なく、実行できたんじゃないかな、と思うわけです。

あとは各施設で防災訓練を行ったり、ブレイクエリアやレストルームに防災関連のフライヤーや資料があったりしたのも意識を高めておくには効果的だったかもしれません。こんなことが起きる事を誰もが想像もしたくないもんですが、サービス業としては必ず押さえておかなければならない大事なことですね。

それからゲスト側の協力態勢ができていたことも大きかったんじゃないでしょうか。パニックをなるだけ引き起こさないようにする運営側の働きかけもそうですが、避難場所、待機場所でのゲスト同士やゲストキャスト間でのコミュニケーションがうまく取れていたことも、また良かったんだと感じました。パーク外でもそうでしたが、何か起こった時、助け合いであったり情報の共有であったり、見ず知らずの人々が互いを思いやる状況が生まれる事は本当素晴らしくて、個人的にも実感した事が多くありました。


この地震を受けて恐らくいくつかの課題も見えてきたかとは思います。怪我人こそ出ませんでしたが、スピーカーが倒れてしまったり、施設自体に亀裂や地割れ等々も起きたようです。また、一番心配されるのは傷病人が多数発生した際の対応です。パーク内に常駐しているのはほとんどが看護師になります。そしてその数も多くはありません。もし直下型の地震が起きた時にそういった傷病人への対応が果たしてうまくできるかも問題です。それから今回の地震発生時は早番と遅番がちょうど交代する様な時間帯なので人員が潤沢だったことも大きいと思うので、少ない人員の場合もある程度想定しなければならないかもしれません。いずれにしろ新たな「震災発生時対応マニュアル」が策定されるはずです。

パークはしばらく休園が決定しています。現在、全施設での補修・安全点検が実施されていることと思います。28年近く経つディズニーランドでは特に、“見えない”施設へのダメージがかなり心配されます。これだけの揺れを経験したことはないでしょうから、アトラクションは勿論、各施設、フロートやバージなんかも細部にわたってチェックしていただきたいですね。

早く再開されることよりも、何よりSafetyを確保してもらいたいものです。


皮肉なもので、こうしたことが起きない限り、人々の意識ってそう高まらないものだったりしますが、起こってしまったからには、自身や家族の安全を改めて考えて、対策や知識をしっかりと頭に叩き込んでおきたいものです。

それから営業再開されたらいつも以上にパークでお金を使いたい、というディズニーファンも多くいますが、同じだけ被災地への寄付なんかもしてみると良いと思います。いち早くの復興がひいては、将来的な舞浜の来園者数増にもきっとつながります。